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どどめ色の闇鍋

色々な備忘録。平成仮面ライダーとゲームが多い。すべて個人の感想です。

【アニメ化おめでとう】サバイバルアクション・ライトノベル『魔法少女育成計画』シリーズが面白い。

雑文 魔法少女育成計画


遠藤浅蜊氏による、シビアで、マジカルで、デストロイライトノベル魔法少女育成計画が、ついに映像化決定!やったね。

2週間ほど前に、軽い気持ちで一巻を読んで、来週には全巻を揃えてしまった面白さ。
ちょうどアニメ化も決まったことだし、この機会に読んでみては?ってことで記事を書いた。

アニメも放映されていることだし、加筆・修正をしました。(2016年10月)


まどか☆マギカ」と似てる?

「殺伐とした魔法少女ものってまどマギじゃん!」って思った人も多いと思います。
私も最初は、そう思ってました。実際に一読してみると、全く違う。
可愛いキャラデザハードな展開ってのは共通点だけど、それぐらい。

そもそもまどマギは、ほむらちゃんのタイム・リープを主軸に、魔法少女になるまでのプロセスが見どころって感じだよなあ。

魔法少女育成計画』は、山田風太郎の『忍法帖』シリーズ寄りの群像劇っぽい。
知らない人のために略解すると、「どんなに強力な能力でも、条件や相性しだいではあっけなく死ぬ」能力バトルのこと。


あと個人的に「萌え絵版ハンターハンター」って呼んでいる。幻影旅団編辺りの。


「ヒーロー戦隊ものってあるでしょ?あれ子供の頃初めて観た時にポーズ決めてる主人公に一切手を出さない敵に納得がいかなかったんですよ。逃げもしないし。
敵が自分の能力や弱点を大事なとこでペラペラ喋っちゃったりとかね。子供ながら理不尽すぎるだろって思ってたんです。だからなるべくそうしたくはないんですよ。全員が死力を尽くしてる感じを大事にしたいというか…」

ヘタッピマンガ研究所R (ジャンプコミックス)」。(P132‐133から引用。)


この冨樫氏の話に沿って言うならば、本作のキャラは「自分の考えでしっかり動いている」と感じられるのが、とても良い。
策士のキャラクターを「ちゃんと頭が良いな!」と読者に思わせるって結構スゴいことだと思う。

硬派な文体にキュートな挿絵

ハードボイルドっぽい文章なんだよなー。
エグい死に方はあるけど、それは必要だから描写しているのであって、安易なエロ・グロが無いのは好印象。
エログロはインパクトが強い分、使い方を誤れば見せかけだけの薄い内容をカバーできちゃうところがあるから。
サクサクと読み進めるのは、展開の面白さだけではなく、絶妙に重い文章の力もあるね。


その文体に、ふわっとした塗りのイラストが最高にマッチしてる。

冒頭カラーには各魔法少女の能力が一覧になっていて、魔法は一人につき一つ。
当然、バトルでは役に立たなさそうなのも存在するので、それが本編でどんな活躍をするのか予想するのも面白い。
例えば、白を基調とした魔法少女スノーホワイト』だったら「困っている人の心の声が聞こえるよ」とかね。

16人の「魔法少女」がバトルするのは全巻の共通点で、そういうのは次第にマンネリ化してガッカリすることがあるけど、本作は毎回趣向を凝らして驚かせてくれる。


じゃあどの巻から読めばいいのか?

「1巻」「2巻」という題名が付いていないから、ちょっとわかりにくい。
なので、分けてみた。

それと「このライトノベルがすごい!文庫」は取り扱ってる店が少ないのか、普通の本屋だとこのシリーズを置いているのをあまり見ない。
今の所、購入するなら通販や「とらのあな」がオススメ。私は後者から購入した。(2015年9月時点)
1年後の今はアニメが放映されているので一般の本屋でも多く取り扱われるようになりました、やったね。(2016年10月時点)


1巻「魔法少女育成計画」・2012年6月発売(特別編集版は2014年5月発売)



あらすじ
増えすぎた16人の魔法少女を減らすため、ソーシャルゲーム魔法少女育成計画」主催のサバイバルレースが行われる。

記念すべき一巻であり、すべてのはじまり。ちなみに、上記ふたつの内容は一緒。
だけど、下の『特別編集版 魔法少女育成計画には続編『restart』に繋がる短編とかが足されている。
なので今購入するとしたら、そちらがオススメ。

番外編「魔法少女育成計画 16人の日常」(2016年10月発売)


2016年10月時点ではコレが最新刊にあたるのですが、アニメ化に合わせて無印「魔法少女育成計画のキャラクターたちしか登場しない短編集になっている。
各話の扉にネタバレメーカーというポイントが載っていて、「アニメ第○話を見てから読むとちょうどいいぽん!」というありがたい言葉も頂ける。
なので、アニメから入ったまほいくファンにも優しい。
あと、『特別編集版 魔法少女育成計画にのみ収録されていた、ラ・ピュセルがメインの短編「女騎士の孤独な戦い」は、こちらにディレクターズカット版として再録されています。

第2巻『魔法少女育成計画 restart』前編(2012年11月発売)・後編(2012年12月発売)



これは前編・後編で2分割されている。
気を付けたいのは、下巻の巻頭カラーに上巻でリタイアした魔法少女が乗ってること。
「挿絵だけ先に見るよ」という人はネタバレ食らわないように注意したい点。

1巻と同じ魔法少女のバトルに加えて、この2巻はミステリー要素が強くなっている。
魔法少女の「魔法」は最初に提示されているので、推理次第では上巻で「犯人」がわかりそう。
私は見事に外れました。

第3巻 『魔法少女育成計画 episodes』(2013年4月発売)


1・2巻で登場した魔法少女たちの短編集。
ほのぼのあり、ギャグあり、バトルあり。1・2巻を読んだあとなら、切なくなるエピソード満載。

パラレル扱いではなく、全て本編の間で起きた話なので、死んだキャラの未来はそのまま!つらい!!

第4巻 『魔法少女育成計画 limited』 前編(2013年4月発売)・後編(2013年12月発売)



こちらは、3勢力の魔法少女の混戦。
上巻は嵐の前のような静けさ、下巻からはジェットコースターのような怒涛の展開。
下巻に入ったら、一日で読んでしまった。

第5巻 『魔法少女育成計画 JOKERS』 (2014年8月発売)


懐かしい面々が登場しても、結局バトルは避けられない。
上下分割されていない代わりに分厚い本作。

第6巻 『魔魔法少女育成計画 ACES』(2015年9月発売)


2016年10月時点では、本筋の最新刊。
内容は嵐の前の静けさです、(全然静かじゃないけど)。
すごい引きで終わったけれど、12月には続きが読めるので楽しみ。

番外編その2 『魔法少女育成計画 episodesΦ』(2016年4月発売)


短編集その2。
読むタイミングとしては「ACES」のあとがいいと思います。
短編集その1と同じく未来は確定しているので、明るくほがらかな短編ほど読んでてしんどい。でも面白い。
自分がいちばんしんどくなったのは「青い魔法少女は忙しい」です。

魔法少女育成計画 オフィシャルファンブック」 (2016年9月発売)


ついにファンブックが出るようになって感慨深い。
美麗なイラストの収録、各魔法少女たちのプロフィール、遠藤先生とマルイノ先生の対談や読者からの質問コーナーなどなど、まほいくファンなら大満足の一冊。
初期版は脱落するキャラが違ったとか、カラミティ・メアリと「ある魔法少女」の意外なボツ設定とか、そっちのバージョンも読んでみたいなーと思わせる情報がぽろぽろ出てくる対談は必見。
ネタバレがすさまじいので、購入するなら「ACES」まで読んでおくのをオススメする。

締め

能力バトルとして秀逸なだけではなく、「あなたにとって『魔法少女』とは何ですか?」と深く問われる作品。
それは登場人物たちも例外ではなく、『魔法少女』という夢と希望の象徴とされる存在が、生臭く血みどろなエゴの世界に投入されたとき、彼女たちは何を選ぶのか。
行く末はどこまでも現実的だけど、その中だからこそ気付けた希望もあるんだなあ…と。

ちなみに好きな魔法少女は、「剣の大きさを自由に変えられる」ラ・ピュセルと、
「機械を改造してパワーアップできる」シャドウゲールちゃんです!
お気に入りのキャラが脱落するのかをドキドキしながら絶望できるのも、本作のポイントの一つですね。

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